生産者を訪ねて

愛情たっぷりに育てたカモミール

カミツレエキスを抽出するためには、たくさんのカモミールを使います。長野県池田町の自社農園のほか、日本国内の契約農家の方々が、有機肥料だけで手間ひまかけて栽培してくださっています。
私たちは、その愛情込めて育てられたカモミールを受け取り、大切にエキスを抽出しています。

地域の多様性を育む、農業の意義

「人は、混ざったほうがいいんです」

岐阜県大垣市
大垣市薬草組合
組合長 髙木正美さん

髙木正美さん

大垣市はカモミールの生産を華密恋さんの創業当時から続けています。40周年というのも正直驚きです。私は5代目の組合長になりますね。

個人的な話をしますと、出会いは15年ほど前でしょうか。田んぼの真ん中でコンバインに乗っていたら、私の幼馴染の議員と、カミツレの代表と担当者さんがビシーッとしたスーツでやってきた。そのときの光景はよく覚えていますよ(笑)。 その頃は稲作も安定してきていたし、場所もあったから、まあ、やってみようかってことで。

どんどん機械化が進む農業に逆行して、手でやるっていうのも、カモミールを作ることの意義だと思ってるんです。色んな人が関われるから。畝を跨げない高齢者でも仕事ができるし、引きこもりとか、鬱で悩んでる人の社会復帰に役立つかもしれない。

同じような人を集めるとけんかになるだけ。人は混ざったほうがいいんです。それで皆で語らい合う時間を過ごせたら、もう最高なんじゃないかなと思うんですよ。

生育環境に合わせ、研究を続ける

「カモミールは根気仕事。だから良い」

長野県佐久市・御代田町
JA佐久浅間カモミール研究会
会長 茂木良一さん

茂木良一さん

佐久市の中でも御代田町を中心に、稲作との2毛作でカモミールをつくり始めて、もう8年くらい(2023年現在)でしょうか。降水量が少なくて冷涼な山間地なので、この土地ならではの工夫を色々と試してきました。マルチ(畑の雑草よけ、保温)や防草シートに穴をあけて何年か再利用するとか。苗づくりも、寒すぎてうまくいかないことがあるんだけど、いつも地域の皆で融通しあってね。誰かが成功すれば良いという考えです。カモミール畑は重労働ではなくて、根気仕事。作物と向き合って、より良くなるようにじっくりと研究していますよ。

最近は健康を軸にした色んな製品でカモミールが使われているのを、よく目にします。そういうのを見つけると、なんだか嬉しくなりますよ。やっぱりカモミールって、良いものなんだよなあってね。

大好きなカモミールと、これからも

「カモミールって、大らかなお花なんです」

岩手県野田村
野田村カモミール生産組合
弐又良子さん

弐又良子さん

カモミールの栽培に出会ったのは、大震災のあとですね。復興支援で役場の皆さんが一生懸命やってくれて、私たちはそこに喜んで乗らせてもらいました。

リンドウを栽培していたんだけど、一週間に一回は農薬をやらないといけないし、仏花だから出荷する時期がずれると価値も下がってしまうんですね。それに比べてカモミールというのはとても大らかというか、いつも自分たちの力で元気に育って、素晴らしい花畑を見せてくれる。放任主義な私の性格に合っているお花だなと感じます(笑)。

作物は色々あるけれど、田んぼと、大好きなカモミールだけは、これからも続けていきたいと思っていますよ。

カモミールの品質に、まっすぐ向き合う

「もっともっと、いいカモミールを出荷したい」

宮城県登米市
障害者特例子会社
株式会社ウジエクリーンサービス
スタッフの皆さま

株式会社ウジエクリーンサービス

一年間の農作業を通して、満開のカモミールを刈り取った後、ビニールハウスに入れて乾燥させるときが一番、気を遣いますね。乾燥中は油断するとカビが生えてしまうから、ここでいかに手を掛けるかで、原料の出来栄えが大きく左右されるんです。でも、同時に一番やりがいを感じるところでもあります。地元で刈り取った竹を使って、カモミールを乾燥させるための専用棚も、手作りしました。

カモミールの栽培を始めて、もう15年ほど(2023年現在)経つでしょうか。もっともっと、いいカモミールを出荷したい。その気持ちを一心に、皆が同じことに対して向き合ってアイデアを出しながら、僕たちは日々研究を重ねているんです。

心から信じられるものに、愛を込めて

「大田市から、生産者の輪を広げたい」

島根県大田市
大田市カモミール生産組合
組合長 竹下正幸さん

竹下正幸さん

土地のほとんどが山間部となる島根県大田市では、使われていない農地の活用というのは長く課題になっています。サルやイノシシなどの野生動物に荒らされない転作作物の開拓が必要なんですね。そんな中、2018年のことでしょうか、岐阜県大垣市のカモミール農場を視察し、またカミツレの代表のお話に感銘を受けたところから、私たちの活動は始まりました。

いま私たちは、華密恋という製品が、心身の変調を整え、豊かな健康を維持するものであることを実感しています。地域の活性化に尽力すると同時に、これからはこういう心から信じられるものを、愛を込めて作っていきたいという思いが強くあるんです。

そして、やるからには、キッチリとした規模をやりたい。この活動が、大田市、引いては島根県全体に認められ、生産者の輪が広がるよう、頑張りますよ。