生産者を訪ねて
「手間をかければそれだけカミツレは応えてくれる。やはり自分の満足のいくものを作り出してこそ耕作者ですから。」 カミツレ栽培歴25年の山崎武寿さん。
カミツレに、人の一生を重ね合わせて
「小さいときから大切に育てれば、立派に成長する。一番きれいな時期がくると、『おとうさん、おかあさん、今までありがとうございました』と言って頭を垂れる。それが嫁入りの時期なんです。」
そう愛情たっぷりに話すのは、池田町の契約農家の中でも一番のベテラン、カミツレ栽培歴25年の山崎武寿さん。「頭を垂れる」とはカミツレが満開時になると花びらが下を向く状態のことで、「嫁入り」とは収穫され出荷していく様を例えています。
大地の力を借りて生命力あふれるカミツレを
化学合成農薬を使用せず、大地の力を借りて生命力あふれるカミツレを栽培するには、確かに子どもを育てるような手間と愛情が必要なのです。カミツレの栽培は秋口に種をまくところから始まり、11月に苗を定植、その後一冬を雪の中で過ごします。雪の重みで鍛えられてこそ苗は強くなり、しっかりと根をはるといいます。春が来て雪が解けると油粕などの有機質を追肥し、カモミールは成長期に。この時期に大切なのはなんといっても雑草取り。ハーブというと生命力が強く雑草にも負けないイメージがあるが、限られた敷地で毎年しっかりとした収穫量を上げるためには徹底した草取りが欠かせません。なぜなら、草があると株元にしっかりと陽が当たらないため、苗が分割せず、収穫量が下がってしまうから。
満足のいくものを作り出してこそ
「農薬は使わないから草取りは全部手作業だし、有機肥料は後からゆっくり効いてくるから量の調節も難しい。少なすぎても多すぎてもだめだからね。でも手間をかければそれだけカミツレは応えてくれる。やはり自分の満足のいくものを作り出してこそ耕作者ですから。手塩にかけて育てた娘を、いい顔で嫁に出してやりたい。そんなところですよ。」
生産者の方は、こうしてカミツレの成長を人の一生と重ね合わせ、愛情をかけ大切に、大切に、育てているのです。
左下に見える白い部分が山崎さんたちのカモミール畑。






